犬の病気対策マニュアル

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犬の歯茎が黒い、白い、赤い原因は何?病気のサイン?

      2016/11/26

犬

「歯茎に黒い斑点があるけど、これは病気?」

「犬の歯茎が赤くただれて出血しているけど大丈夫?」

犬の歯茎の異常に気づいたら、飼い主の方は心配になりますよね。
そこで今回は歯茎の色からわかる犬の病気について、症状や治療法など詳しくご説明したいと思います。

犬の歯茎が黒い!どんな病気が考えられる?

歯茎の色が黒くなってしまう原因について解説します。

色素斑

犬の種類によっては唇や歯茎などの口の粘膜に黒い色素斑が出ることがあります。
歯茎の変形や腫れ、出血がなく、滑らかで黒い模様のように見える場合は、色素斑である可能性が高いです。
この色素斑は生まれつきのものですが、成長と共に拡大してくることがありますが、病的なものではありません。
もし色素斑であれば治療の必要はありませんが、後述の悪性黒色腫ではないか心配であれば動物病院を受診しましょう。

歯茎に黒いしこり

悪性黒色腫(メラノーマ)

高齢犬で歯茎に盛り上がった不整な黒いしこりを作っている場合、始めに考える病気は悪性黒色腫です。
悪性黒色腫は犬の口腔内腫瘍の発生頻度で一番多い腫瘍で、急速に成長して骨まで浸潤し、高い確率で転移を引き起こす非常に厄介な病気です。
口腔内にしこりがつくられると、口臭が強くなる、よだれが多くなる、よだれに血が混じる、食欲がない、ご飯を飲み込みづらい、痩せてきた、などの症状が見られます。
診断には生検といって細胞診や組織診などが必要になります。
治療としては、進行度によって選択肢は異なりますが、外科手術や補助的に放射線治療や抗癌剤の投与を行います。

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歯茎が白い!どんな病気が考えられる?

犬

歯茎の色が白くなってしまう原因について解説します。

貧血

歯茎の色が全体に白っぽい場合、まず貧血が考えられます。
飼い主の方が気づかれるくらい明らかな白さなら、重度の貧血になっている可能性があり、舌や下まぶたの粘膜の色も白くなっているはずです。
貧血は様々な原因で引き起こされますが、腫瘍や消化管の病気、腎不全などの重大な病気が潜んでいることがあります。
最近食欲や元気がない、下痢や嘔吐がある、便が黒っぽい、痩せてきたなどの症状はないでしょうか?
貧血の原因を特定するためには血液検査やレントゲン検査、超音波検査、必要に応じて骨髄検査が必要です。
貧血が疑わしいと思われたら早めに動物病院に連れて行きましょう。

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ショック

医学用語のショックとは「びっくりした」という意味ではなく、突然血液がうまく流れなくなり臓器が低酸素に陥る状態を言います。
ショックは出血や外傷、アナフィラキシー(急性のアレルギー反応)、敗血症などで引き起こされる極めて危険な状況で、歯茎の色が白いだけでなく虚脱といってぐったりと倒れて起き上がれない状態になります。
ショック状態の犬を見たら、危険な状況と気づくのに時間はかからないと思いますので、すぐに動物病院に連れて行きましょう。

犬の歯茎が赤い!どんな病気が考えられる?

犬

歯茎の色が赤くなってしまう原因について解説します。

歯周病

歯に歯石が付着していて歯肉が赤くただれているところがあるという場合は歯周病の可能性が考えられます。
歯周病とは、歯肉が炎症を起こした歯肉炎と、歯肉炎が悪化し歯肉以外の歯周組織にも炎症を起こした歯周炎を総称したものです。
歯周病は、食べかすや被毛などが溜まり歯垢や歯石となりその中に細菌増殖して毒素を出すことで引き起されます。
歯周病は歯磨きをされていない犬、高齢犬、小型犬で発症のリスクが高くなります。
さらに歯周病が悪化すると歯槽膿漏といって、歯を支えている骨まで細菌が感染し歯がグラグラしたり自然に抜け落ちたりします。
軽度の歯肉炎であればわずかな歯茎の赤み以外無症状であることも多いですが、歯槽膿漏になると、口臭が強い、よだれが多くなったり血が混じる、膿っぽい鼻水が出たりくしゃみが多い、口を触ると怒る、フードを食べづらそうに食べている、などの症状が出ます。
治療には全身麻酔下で歯石除去や必要に応じて抜歯を行います。

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歯茎に赤いしこり

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エプーリス(歯肉腫)

エプーリスとは歯肉にできる良性のしこりで、歯肉腫とも呼ばれます。
犬のエプーリスは「線維性エプーリス」と「骨形成性エプーリス」に分けられ、中高齢の犬での発生が多いです。
エプーリスの発生原因は、歯垢や歯石による刺激や歯周病の他、体質的なものが関連していると考えられています。
小さなエプーリスができても症状が表れないことが多いですが、大きくなってくるとよだれの増加や口臭、ご飯を飲み込みづらくなるなどの症状が見られるようになります。
後述の悪性腫瘍と鑑別するためにも、診断や治療には麻酔下での外科切除と組織検査が必要です。

悪性腫瘍

歯茎に見られる悪性腫瘍には、前述の悪性黒色腫、扁平上皮癌、線維肉腫、棘細胞性エナメル上皮腫があります。
悪性黒色腫は必ずしも黒い腫瘍を作るとは限らず、中には乏色素性と呼ばれる赤いしこりをつくることもあります。
口腔内に悪性腫瘍がつくられると、口臭が強くなる、よだれが多くなる、よだれに血が混じる、食欲がない、ご飯を飲み込みづらい、痩せてきた、などの症状が見られます。
扁平上皮癌は犬の口腔内に発生する腫瘍の中で二番目の多く、高齢犬での発症がほとんどです。
この腫瘍は歯茎にできることもあれば、喉の奥の方(扁桃や舌の根本)に出来ることもあります。
線維肉腫は、中高齢の大型犬(特にゴールデンレトリーバー)の歯茎に見られることが多く、扁平上皮癌や悪性黒色腫に比べると比較的若い年齢でも発症します。
棘細胞性エナメル上皮腫は、以前は棘細胞性エプーリスと呼ばれ良性腫瘍の仲間でしたが、骨への浸潤が強いため、悪性腫瘍に分類されるようになりました。
これらの腫瘍の診断のためには、CT検査もしくは歯科用レントゲン検査、組織検査などが必要になります。
腫瘍の種類や進行度によって治療法は異なりますが、外科手術、補助的に放射線治療や抗癌剤を行うことになります。

さいごに

歯石除去のために全身麻酔をかけるのをためらう飼い主の方は多いと思いますが、歯周病は万病の元ですし、食事のたびに痛みを我慢している犬も辛いものです。
早く処置すれば残せる歯も多くなりますので、重症になる前に動物病院に相談しましょう。
また口の中にしこりが見られた場合、見た目では良性か悪性かの判断はできませんし、良性でも自然に消えることはなく次第に大きくなります。
しこりを発見したら早めに動物病院を受診するようにしましょう。

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