犬の病気対策マニュアル

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犬の歯がグラグラする。原因は何?自然に治る?治療方法は?

   

犬

「犬の歯がグラグラするんだけど大丈夫?」

「犬の歯がグラグラする原因は何?」

「歯がグラグラしているけど、ほっておいても自然に治るものなの?」

なんてあなたは思ってはいませんか?

犬の歯がグラグラしていたら、「このまま抜けてしまうのではないか?」と心配になりますよね。
飼い主の方が気付くほどに歯が揺れている場合、歯周病などの病気のサインであることがあります。
今回は犬の歯のグラグラの原因やご自宅でできる歯周病対策など、詳しく解説していきたいと思います。

犬の歯がグラグラするとは?

犬

歯がグラグラしていることを医学的には「歯の動揺」と呼びます。

歯の動揺とは?

歯は、「歯槽骨(しそうこつ)」という顎の骨の中に埋まっていますが、歯と歯槽骨の間には歯根膜と呼ばれる薄い膜があり、歯と歯槽骨をつなぎ止める役割をしています。
また歯槽骨は歯肉、いわゆる歯茎で保護されています。
歯は、これら(歯肉・歯槽骨・歯根膜)でしっかりと固定されており、歯が動揺するということは、この3つのどこかが障害されることによって引き起こされるということなのです。

歯が動揺する原因は?

歯が動揺する原因には、治療の必要がない「生理的な原因」と治療が必要な「病的な原因」に分かれます。
生理的な原因には乳歯から永久歯への生え替わりがあり、病的な原因には外傷による歯の脱臼や歯周病があります。

犬の歯も生え替わる!

犬

ご存じの方も多いと思いますが、人間と同様に犬も歯が生え替わります。
初めに生え替わるのは前歯からで、生後3~4ヶ月頃から見られます。
個人差がありますが、だいたい生後10ヵ月くらいにはすべて永久歯に替わります。

子犬の歯が抜けた!生え変わりの時期や注意する点について解説

乳歯の生え替わりについてよくある質問

それでは実際に動物病院で勤務しているときに多い質問を紹介しましょう。

乳歯がグラグラしていたら抜いてあげるべき?

自然に抜けますので、そのままにしておきましょう。
また、抜けた歯を飲み込んでしまっても便に出されますので心配する必要はありません。

1歳になっても乳歯が残っているけど大丈夫?

1歳になっても乳歯が残っている場合は自然に抜けることはなく、「乳歯遺残」という状態と考えられます。
乳歯遺残は小型犬に多く珍しいことではありませんが、今後の歯並びに影響したり歯石が付きやすくなるため、できるだけ早めに抜いてあげる必要があります。
乳歯抜歯を行うには全身麻酔が必要なので、避妊手術や去勢手術と合わせて行うと何度も麻酔をかけずに済みます。
一度動物病院に相談してみましょう。

成犬の歯のグラグラは病気のサイン!

犬

成犬で歯がグラグラしている場合は、治療しなければならない歯の病気になっていると考えましょう。

歯の脱臼

比較的若くても高所から落下するなど、歯に強い衝撃を受けた場合、歯が動揺することがあります。
このケースでは歯と歯槽骨をつないでいる歯根膜が断裂してしまうことで動揺がおこっているのですが、この状態を「歯の脱臼」と言います。
受けた衝撃の程度によって、少し歯が揺れる程度の不完全脱臼から、完全脱臼と呼ばれる歯が完全に抜け落ちてしまう場合まであります。
また脱臼と間違えやすいですが、歯が割れてしまった場合は「破折」と言います。
脱臼も破折も自然に治ることはないため、動物病院で診断してもらい、適切な処置を行ってもらう必要があります。

歯周病、歯槽膿漏

歯肉炎が悪化し歯周組織にも炎症を起こした歯周炎を総称したものです。
歯周病が悪化すると歯を支えている骨まで細菌が感染し、歯槽膿漏と言われる病態に陥ります。

原因

歯周病は食べかすなどのゴミが溜まり、歯垢から歯石となり、その中で繁殖した細菌が毒素を出すことで引き起されます。
歯磨きをされていない犬のうち、高齢犬では歯周病にかかっている犬の割合が高くなります。
特に小型犬は、大型犬に比べ歯が密集しているため、歯周病の発症のリスクが高くなります。
中でも人気犬種のミニチュアダックスフントでは重度の歯周病を起こすことがあり、より注意が必要です。

症状

歯石が付着している付近の歯肉が赤くなっていたり、歯茎の中に黒っぽい歯石が付着している場合は歯周病になっていると疑われます。
軽度の歯肉炎であれば無症状であることも多いですが、歯周病が進行すると口臭が強い、よだれが多い、よだれに血が混じる、口を触ると怒る、フードを食べづらそうに食べている、などの症状が出ます。
また固いものやおもちゃを噛んだりしただけで歯がグラグラしたり抜け落ちたりします。
そして犬歯(いわゆる牙)が歯槽膿漏になると、上顎の骨が溶かされ鼻の中まで炎症が広がってしまい、鼻づまりや鼻血、くしゃみといった症状が出るようになります。
また目の下あたりに位置する一番大きい臼歯が歯槽膿漏になると、上顎の骨が溶かされただけでなく頬の皮膚まで炎症が広がり穴が開き、そこから膿が出るようになります。
この状態を外歯瘻(がいしろう)と呼びます。
歯周病の一番深刻な状態ですが、多くの飼い主の方が「軽い皮膚炎かな」と勘違いされてしまう症状ですので注意が必要です。

診断方法、治療法

どのくらい歯周病が進行しているかを確実に診断するためには、歯科用レントゲン検査やCT検査が必要になります。
抗生剤の内服で一時的に症状が軽減することがありますが、根本的な治療には全身麻酔下で歯石除去をして、必要に応じて抜歯をする必要があります。

歯のグラグラは自然に治る?

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歯がグラグラするは一時的なことと思う飼い主さんもいるかもしれません。
歯周病などで歯がグラグラする場合には自然治ることはありません。
グラグラしている時点でかなり病気が進行しているので早めに動物病院に行った方がいいでしょう。

歯周病を予防しよう!犬の歯磨きの始め方

歯周病がいかに恐ろしい病気であるかということがお分かりいただけたと思います。
では歯周病を予防し歯を温存するためにはどうしたらよいのかというと、人間と同じように「歯磨きをする習慣をつけること」になります。
でもいきなり歯ブラシを口の中に入れて歯磨きをしようとしても、犬もとまどってしまいますよね。
歯磨きを開始する上で大切なことは、焦らず少しずつステップアップして歯磨慣らせていくことになります。
実際のやり方を見ていきましょう。

歯磨きを開始する前に

歯磨きの習慣はできるだけ若いうちから始めるのが理想です。
もし中高齢の犬を飼っていてこれから始めるという場合は、できれば歯石を取ってから行いましょう。
すでに歯石が付いていて歯周病や歯槽膿漏などを起こしていると、痛みから口を触られるのを嫌がることがあります。
歯磨きが痛いことと覚えられないようにするために、重要なポイントになります。

口を触られることに慣らそう

犬の好きなおもちゃなどを口元に近づけ、それに集中している間に口元に触ってみましょう。
少しでも触らせてくれたらご褒美のおやつをあげます。
口元に触られるのに慣れてきたら今度はくちびるをめくってみて、触らせてくれたらご褒美を与えましょう。

ガーゼを使ってみよう

専用の歯みがきペーストや好物の味をつけたガーゼを人差し指に巻き、やさしく歯の表面をこすってみましょう。
できたら褒めてあげましょう。

歯ブラシで歯磨きしてみよう

ガーゼになれたら、歯ブラシにかえてみます。
歯ブラシを水で濡らして歯みがきペーストや好物の味をつけ、やさしく磨きます。
上の歯の一番大きな歯から磨いて慣らします。
これもできたら褒めてあげましょう。

口を開けて歯磨きしてみよう

親指と人差し指で上の犬歯の後ろ側をつかむと口が開きます。
前歯や歯の舌側も磨いてみましょう。
これもできたら褒めてあげましょう。

犬の歯磨きのやり方など歯周病予防法3つを紹介

さいごに

犬の歯周病は静かに進行するため、明らかに歯がグラグラしていたり、強い口臭があるときは相当深刻な状態と考えましょう。
歯石除去には全身麻酔が必要というのが非常に大きなハードルとなりますが、放っておいても自然に治るものではありませし、歯周病は万病の元です。
早く処置すれば残せる歯も多くなりますので、重症になる前に動物病院を受診しましょうね。

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