犬の病気対策マニュアル

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犬の脾臓の腫瘍。症状や原因は?手術による脾臓摘出と費用について

      2016/12/11

犬

「動物病院で犬が脾臓の腫瘍かも知れないと言われたが、どんな病気があるの?」

「犬の脾臓を摘出した方がいいと言われたけど、取っても大丈夫なの?」

こんな疑問はありませんか?

犬が脾臓腫瘍を疑われ、手術を提案されたら飼い主の方はとても心配になることと思います。
犬の腫瘍の中でも脾臓腫瘍の発生は決して珍しくなく、脾臓摘出も日常的に行われている手術です。
今回は犬の脾臓腫瘍について、詳しく解説したいと思います。

脾臓の働きとは?

犬の脾臓は体の左側、肋骨の下に位置している臓器です。
脾臓の働きには、以下の3つがあります。

・血液中の古くなった赤血球を壊す

・体に入った病原体と闘う抗体を作る

・血液をためておく

いずれも重要な役割ではありますが、他の臓器でも脾臓の働きを代わりに行うことができるため、脾臓を摘出してしまっても大きな問題は起こりません。

犬の脾臓に発生するしこりとは?

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脾臓に発生するしこりには良性のものと悪性のものがあります。

良性のしこり

脾臓には結節性過形成や血腫といった、しこりができることがあります。
中高齢の犬に見られることが多いですが、発生する原因はよくわかっていません。
自然になくなることはなく、症状や大きさによっては摘出手術を検討します。

悪性のしこり

脾臓には様々な悪性のしこり(悪性腫瘍)ができますが、中でも発生が多いのは血管肉腫やリンパ腫と呼ばれる腫瘍です。
リンパ腫が脾臓にできると脾臓全体が腫れたり(脾腫)、脾臓の一部が大きくなったりします。
血管肉腫は脾臓にできる腫瘍で一番発生頻度が高くメジャーなものなので、次のセクション「犬の血管肉腫ってどんな病気?」で詳しく解説しますので、参照して下さい。

脾臓にしこりができるとどんな症状がでる?

良性でも悪性でも脾臓に小さなしこりが出来た程度では、ほとんどの場合無症状です。
しこりが大きくなって脾臓の表面が弱くなり、出血を起こして始めて何らかの症状を出すということも珍しくありません。
脾臓は血液を溜めている臓器ですから、少しの傷でも他の臓器に比べ大量出血になりやすく、腹腔内出血(血腹)を起こします。
腹腔内出血の症状は、出血の仕方によって差が出ます。
しこりが大きく裂けてしまい突然の大出血を起こすと、虚脱といって突然倒れてグッタリしたり、粘膜が蒼白になったりします。
逆にジワジワとした出血であると、なんとなく元気がない、いつもより食欲の低下などあいまいな症状になります。

良性か悪性かはどうやって診断するの?

脾臓にしこりがあるかどうかはレントゲン検査や超音波検査で判断します。
脾臓にしこりが見つかっても、それが小さくかつ良性である可能性が高い場合は針による細胞診検査を行い、経過を追って大きくなっていかないかをチェックしていくことがあります。
逆に、しこりが大きく破裂の危険がある場合や悪性腫瘍が疑わしい場合は、細胞診検査を行わず、脾臓の摘出手術を検討します。
脾臓のしこりを診断する上で難しいのが、悪性腫瘍のように大きくなっていても良性の血腫であったり、小さいしこりでもリンパ腫などの悪性腫瘍であったりするという点です。
しこりの見た目では良いか悪いかの判断に難しく、最終的な診断(確定診断といいます)には脾臓摘出による病理組織検査が必要になります。

犬の血管肉腫ってどんな病気?

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脾臓に一番多く発生する血管肉腫という病気をご存じでしょうか?
血管肉腫は決して珍しくなく日常的に遭遇する非常におそろしい病気ですので、ピックアップして解説します。

血管肉腫の特徴は?

血管肉腫とは、血管を構成する細胞が腫瘍化してしまってできた悪性腫瘍です。
腫瘍化した細胞が沢山の血管をつくるため、しこりの中に多量の血液が溜まります。
また、その血液中には腫瘍細胞が入りやすく、血液に乗ってあちこちの臓器に転移してしまいます。
中高齢の犬での発生がほとんどで、レトリーバーやジャーマンシェパードは血管肉腫になりやすい犬種と言われています。

血管肉腫の治療法は?

脾臓摘出が必要

検査を行い脾臓のしこりが確認され血管肉腫が強く疑われた場合、可能な限り脾臓の摘出を行います。
この脾臓摘出を行う意味は2つあります。
1つは突然死につながるような脾臓からの大出血を予防すること、もう1つは本当に血管肉腫かどうかを確認することです。
先ほど述べたように、血管肉腫を疑われたケースでも血腫であれば脾臓摘出で完治が望めることがあるため、可能な限り摘出を提案されます。

輸血が必要になることも

手術前後には貧血の度合いや病気の進行状況によって、輸血が必要になることがあります。

手術後には抗癌剤も

手術をしても血管肉腫は非常に転移しやすい病気ですので、そのまま完治することはありません。
目にみえないところに腫瘍細胞が潜んでいるため、補助治療として抗癌剤を投与することがあります。

手術前に転移があることがわかった場合

肝臓など他の臓器に転移が確認されている場合には、脾臓摘出を行わず症状を緩和させる治療が行われることがあります。
ただし転移があったとしても、脾臓からの出血による貧血で苦しむ時間が長かったり頻回の輸血が必要な場合には、残された時間の生活の質を高くするために、脾臓摘出が選択されることがあります。

余命は?予後は?

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予後の意味

病状についての今後の見通しを「予後」と言います。
言い換えると、その病気にかかった患者さんが今後どのような経過をたどるのかということ示した医学的データのことです。
今までのその病気になった犬のデータから「血管肉腫の予後は〜」といった使い方をし、「予後良好」は治療後に治る見込みが高いこと、「予後不良」は残念ながらその病気で亡くなってしまう可能性が高いことを意味します。

血管肉腫の予後は?

手術のみの生存期間はおよそ1〜2ヶ月、手術と抗癌剤の併用で約6ヶ月、手術後に1年生存する犬は10%以下という報告があります。
それだけ進行が早く、血管肉腫は現在治療が難しい腫瘍であるため、残念ながら予後不良の病気ということになります。

脾臓摘出についてよくある疑問

今後の治療方針として脾臓摘出を提案された場合、飼い主の方が疑問に思うことを3つまとめてみました。

脾臓は摘出して大丈夫?後遺症や影響は?

先ほど述べた通り、脾臓の機能は他の臓器によっても補えるため、摘出することで生活上の支障がでることはまずありません。

脾臓摘出のリスクは?

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脾臓が摘出しても大丈夫な臓器だからといって、手術を受けるリスクがないわけではありません。

全身麻酔のリスク

脾臓摘出の場合、手術そのものよりも全身麻酔のリスクが高い場合があります。
特にお腹の中で出血し続けているケースでは血圧が不安定な中、麻酔状態をコントロールしなければならず、麻酔管理には注意が必要な状況になります。

輸血のリスク

脾臓は血液を沢山溜めている臓器ですので、摘出すると多かれ少なかれ貧血になります。
もし手術前にすでに腹腔内出血しているケースでの脾臓摘出の前や後には輸血が必要になることも多く、他の犬からもらう輸血には副反応というリスクが伴います。
もし輸血をしなくても、手術後にはしっかり回復しているか経過を観察していく必要があります。

犬の貧血の症状や原因や治療方法は?治療費用はどのくらいかかる?

脾臓摘出の手術費用の目安は?

平成27年に日本獣医師会が調査した「診療料金実態調査」によると、脾臓摘出の平均的な金額は4万3千円前後ですが、7万5千〜10万円と回答している病院も10%程度あります。
病院によって手術代のみで2倍もの差がありますし、病状によっても治療の内容はかわります。
手術を受ける際には総額の見積もりを提示してもらうよう、動物病院へお願いするようにしましょう。

さいごに

脾臓にできたしこりは無症状で進行するため、何らかの症状が出たときにはすでに病状は深刻ということになります。
人間と同じように、犬も早期発見・早期治療のためには年に1回の定期検診が大切ですよ。





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