犬の目やにが多くなったんだけど原因は何?
犬の目やにが多い時の病気ってどういうの?
なんて疑問に思ってはいませんか?
目やにが増える病気はあります。
愛犬の病気を早めに発見することはとても大切な事です。
あなたの愛犬のために目やについて執筆しました。
どうぞご覧ください。
目次
■目やにが多くなる病気
まず初めに、「目やに」とは目から出てくる分泌物のことです。
結膜や角膜上皮から分泌されるムチンが主成分の粘液に、涙液、血管から漏れた血液成分、ホコリなどが混ざって出来ています。
通常、ホコリや分泌粘液などは、「目やに」になる前にまばたきと共に涙で洗い流されています。
眠っている間だけは、まばたきをしないことから、涙で洗い流すことが出来ない状態になるので、起きがけに「目やに」が出ていることがありますが、これは全く問題ありません。
しかし気になるのは、「目やにの量が多い」、「色が違う」といった場合です。
目やにがでる→目の病気と思われがちですが、それだけではないのです。
全身状態の悪化でも目やにが出てくるので、注意が必要なんですよ。
今回は、目やにが多くなる病気についてお送りしたいと思います。
■角膜潰瘍ってなに!?
簡単に言うと、角膜に傷がついた状態のことです。
角膜潰瘍という病気自体には目やにの症状はありませんが、目やにが出始めた原因を放置したことで、角膜潰瘍にまで進展してしまったというのが正しい解釈です。
また、角膜上の傷に雑菌が繁殖し二次感染が起こると、目やにが発生します。
症状
流涙、角膜浮腫(角膜のむくみ)、目の痛み、視力障害、目がショボショボする、まぶたの腫れ、食欲元気消失など。
二次感染を起こすと眼脂(目やに)が発生
原因
睫毛乱生(逆さまつげなど)、外傷、乾燥、感染症(ジステンパーほか)
外傷からなる角膜潰瘍について…
《ぶつける》
短頭犬種(シーズー・パグなど)は、鼻が低いために物にぶつかると、まず目をぶつけることが多く、目(角膜)に傷がつくケースが多いです。
《自分で傷つける》
目の細菌感染や何らかのアレルギー(※1)、マダニの付着などで目の周りが痒く、ワンちゃんが自分の手でしきりに目を掻いたことや床にこすったことで、角膜に傷がつくことが原因です。
※1目の細菌感染や何らかのアレルギーからなる目の痒みには、目やにの症状がでます。この時点で原因となる疾患の治療を始めると、角膜潰瘍にまで発展しなくて済みます。
検査
検眼鏡検査(検眼鏡を使って角膜を観察します)
角膜のフルオレセイン染色(角膜表面に傷があると色がつくので傷の有無がわかります)
その他検査…角膜潰瘍になった原因によって検査が違います。(ウイルス検査、涙の量を測る検査など)
治療
角膜上の傷を治すため、角膜再生促す治療をします。
点眼、角膜保護のための専用コンタクトレンズ装着、外科手術など
※角膜潰瘍の原因になった疾患に対しての治療も行います。
ポイント
手術やコンタクトレンズの装着は、重度の角膜潰瘍の場合に実施されます。
おそらく、まずは点眼処置で頑張りましょう!と言われることが多いです。
軽度の角膜潰瘍でしたら、しっかり点眼処置をして頂ければ十分回復が見込めます。
目薬をしっかり決められた回数つけないと角膜潰瘍は悪化します。
最悪の場合、失明することもあります。
病院にもよりますが、何種類かの目薬を処方されるので、それをそれぞれ決まった回数をつけなくてはいけません。
多いものだと1日5〜6回つけるという目薬もあります。
日中お仕事をされている方など、お昼目薬をつけられない!という飼主さんもいらっしゃると思います。
そのような場合は、入院させて、動物病院で点眼処置を行うということも可能です。
ご自宅での点眼が難しい場合は、早めに獣医さんに相談することをお勧めします。
■ワンちゃんもドライアイが増えています!
ドライアイのことを専門的には「乾性角結膜炎」といいます。
この乾性角結膜炎には2つの分類があります。
《涙液が過剰に蒸発するタイプ》
眼球が完全に閉じない短頭犬種にみられます。
《涙液の産生低下によるタイプ》
免疫が関与するもの、甲状腺の病気、チェリーアイ手術の合併症などが原因です起こります。多くは、免疫が関与するものと言われています。
症状
眼脂(ドロッとした膿状)の増加、角膜(目の表面)の光沢がなくなる、角膜炎、結膜炎、痛み、目の不快感、眼瞼けいれん(まぶたのけいれん)など
原因
先天性(生まれつき)、免疫異常、涙腺に関わる神経の障害、感染症、ホルモンの異常、代謝性疾患、手術の合併症など多岐にわたる
検査
涙の量を測る検査(シルマー涙液検査)、角膜のフルオレセイン染色検査、神経学的検査、マブタや瞬膜(第三眼瞼)の評価、原因となる全身性疾患の検査など
治療
原因疾患の治療(原因となる疾患の治療をすると目の症状が改善することが多い)
点眼(涙の補充をする目薬や、二次感染予防に抗菌薬目薬を使用。免疫が関係している場合は、「免疫抑制剤」の目薬を使うこともある。)
外科療法(耳下腺管転移術)
ポイント
定期的な目薬で涙の量を保つこと!がポイントです。
ドライアイになった原因にもよりますが、残念ながらこの病気とは、一生の付き合いになる場合が多いです。
飼主さんもワンちゃんもストレス無く目薬ができる関係作りが重要と言えます。
ワンちゃんのためを思ってしている目薬なのに、ワンちゃん自身はなぜ目薬をつけられなければいけないのか全く理解出来ていないと思ってください。
目薬をうまくつけられた(つけさせてくれた)らよく褒める、おやつをあげるなどして、目薬が嫌いにならないようにケアして頂ければと思います。
■目やにの原因が全身の病気!?
上の章と重複する部分がありますが、目やにが出るドライアイ(乾性角結膜炎)の原因に代謝性疾患があります。
代謝性疾患の中でも「甲状腺機能低下症」「糖尿病」「クッシング症候群」が乾性角結膜炎に影響していると言われています。
目やにが出ていることから、代謝性疾患が見つかる可能性があるということですね。
■まとめ
いかがでしたでしょうか?
目やにが出ているという症状だけでも、色々な病気の手がかりになります。
目やにの量や色の状態をよく観察して、動物病院でお知らせいただくことが、治療の第一歩です!
単なる「目やに」と侮らずに、毎日チェックしてくださいね。
関連記事になります。合わせて御覧ください。
⇒犬の目の病気。緑色や黄色の目やにや涙が出る。原因として考えられること4つ
⇒犬の目やにが緑色!黒い!白い!黄色!色別の原因と病気を解説
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