吐く、嘔吐する

犬が緑色の物を嘔吐!原因と考えられる病気5選

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犬はよく吐く動物と言われていますが、未消化のものを吐いたり、黄色や緑色のものを吐くケースが多いと言われています。
黄色・緑色のものは「胆汁」です。胆汁は肝臓で作られている消化液で、脂肪分を分解する役割をもっています。この胆汁を吐いてしまう原因や病気は何なのでしょうか。

■黄色? 緑色? 胆汁の色はどっち?

胆汁の色は「黄色」と言われています。ですが色々な原因で「緑色」になります。

・胃液と混ざった
・空気に触れた
・細菌感染している

こうしたことが原因で緑色になります。黄色のはずの胆汁が緑色だから病気だ!というわけではないので、慌てないでくださいね。

■胆汁を吐く病気5つ

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ここでは胆汁を吐く病気を紹介します

●胆汁嘔吐症候群

これはクセのように胆汁を繰り返し吐く病気です。犬には比較的よく見られ、心配ない場合が多いと言われています。

◇特徴

・空腹時に吐く(朝、起きた後や、食事と食事の間)
・吐く以外の症状がない
・食欲があり、食べたものは吐かない

◇対策

・食事の回数を増やす
・腹持ちのいいフードに変える
・寝る前に少しだけフードをあげる

空腹が原因ですので、胃が空になってしまう時間を短くしてあげてください。ただし、一日に食べる量を増やし過ぎるとカロリーオーバーになって肥満の原因になります。注意してください。

繊維質の多いフードをプラスし、消化がゆっくり進むように工夫するのも有効な手段です。しかし、繊維質が多過ぎると胃腸に負担がかかり過ぎてしまうので、愛犬の様子を見ながら少しずつ足してみてください。

なお、工夫してみても嘔吐が続いたり、食欲がなくなる、元気がなくなるといった他の症状が出てきた時は動物病院でみてもらってくださいね。

●腸閉塞

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これは腸になにかが詰まってしまうことです。異物の形や大きさによって、腸を完全に塞いでしまう場合と、一部だけ塞ぐ場合があります。

◇症状

・嘔吐
・元気がなくなる
・食欲がなくなる
・ガスが溜まり、お腹が膨れる
・腹痛
・便秘

◇原因

・オモチャや小石など異物を飲み込んだ
・硬くなった便が腸を塞いでしまった
・多数の寄生虫が腸を塞いでしまった
・腸にできた腫瘍

◇治療

異物を飲み込んでしまうのが非常に多いケースです。異物が胃の手前にあれば上手に吐き出せることもありますが、異物が腸までいってしまうと吐き出すのは困難です。

異物が詰まった場所を特定し、外科手術で取り出すことになります。手術後2日間は絶食します。

寄生虫が原因の時で酷い状態の場合は外科手術をしますし、駆虫薬で大丈夫な場合は獣医師が処方した駆虫薬で寄生虫を駆除します。

腫瘍が原因の場合は、腫瘍の切除や投薬による治療を行います。腫瘍は治療が長期化するケースもあります。早期発見が短期間で治す秘訣です。

◇対策

・誤飲に注意する
・拾い食いをしないようしつける
・健康診断を定期的にうける(腫瘍などの早期発見につとめる)
・寄生虫の駆除を定期的に行う

お気に入りのオモチャ、おやつの骨、大き過ぎたガムやジャーキー類など、ひとくちに異物と言っても様々です。また、ペットシーツなど吸水性が高いものは、ほんの少し飲み込んだだけでもお腹の中で膨れて詰まる原因になります。

健康診断は腫瘍に限らず、病気の早期発見に繋がりますので定期的に行うのが理想的です。

寄生虫については、ノミやダニなど外部寄生虫の駆除とあわせて、体内の寄生虫の駆除もするようにしてください。寄生虫の中には心臓や肺などに寄生するものもいます。腸以外でも詰まる危険がありますので、駆除は定期的に行うことをお勧めします。

詳しくはこちらもどうぞ。
犬の腸閉塞の症状や原因や治療法。初期症状や手術費用も解説

●腸重積

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こちらも腸が詰まる病気ですが、腸が腸の中に入り込んでしまう(服を脱いだ時に袖が中に入り込んでしまうような)症状です。
腸が重なっている部分は狭くなっているので、消化したものや便が詰まり易く、腸閉塞を併発することが多い病気です。
また、重なり合った細胞には血液がじゅうぶん行き届かず、壊死することがあります。
放置すると壊死が進み、腸を切除して繋ぎ合わせる手術が必要になります。

◇症状

・食欲不振
・嘔吐や下痢が続く
・激しい腹痛
・うずくまって動かなくなる
・重なり合った部分の腸が血行不良などにより壊死する

◇原因

嘔吐や激しい下痢、多数の寄生虫など、強い刺激が腸に加わることが原因と考えられています。
また、子犬の場合は臓器が未発達で、胃と腸の動きがうまく連動せず、腸の一部がめくれあがったり、腸の中に腸が入り込んだりすると考えられています。

◇治療

大抵の場合が開腹手術で重なっている部分を整えます。腸閉塞を併発している場合は詰まっているものを取り除きます。

腸が壊死している場合はその部分を切除し、つなぎ合わせる処置をします。一度治っても再発する可能性のある病気ですので、経験がある犬は注意が必要です。

◇対策

胃腸に強い刺激を加えないようにすることが大切です。
食事はゆっくりとるようにし、食後の激しい運動は避けます。

症状が出てから時間が経てば経つほど腸が壊死する危険度が増します。
嘔吐が続いたり、激しい腹痛がみられる場合は、できるだけ早く病院に行って原因を特定してもらい、治療を受けてください。

●胃腸炎

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急性と慢性があります。
急性はパルボウイルス感染症などが代表的で、激しい下痢や嘔吐の症状がでます。
血便が出て、脱水症状に陥り、死亡する危険もあります。

慢性は周期的に下痢や嘔吐の症状が続きます。
症状は急性ほど激しくありませんが、ずるずると不調が長引くイメージです。
急性胃腸炎が治りきらずに慢性化するケースや、慢性胃腸炎から急性胃腸炎になることもあります。

◇症状

・食欲不振
・元気消失
・嘔吐や下痢
・脱水症状

◇原因

・ウイルス感染や細菌感染
・不安やストレス
・寄生虫
・アレルギー

◇治療

ウイルスなど感染症が原因の場合は他の犬から隔離し、絶食させます。
多頭飼いの場合、一頭感染すると、他の犬も同時に感染している可能性が非常に高いので注意してください。
また、急性胃腸炎は絶食しながら脱水症状を防がなければなりません。
動物病院で入院するケースも多くあります。

急性も慢性も、抗生物質やホルモン剤を飲む、寄生虫などを手術で取り除く、アレルギーの原因物質を特定して除去食に変えるなど、原因に合わせて治療を進めていきます。

●肝炎

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肝臓の細胞が壊死する病気です。急性肝炎と慢性肝炎があります。
慢性肝炎の場合は肝臓の細胞が少しずつ壊されていき、症状が現れにくいので肝硬変になって初めて気付くことがあります。
急性の場合は一気に肝臓の細胞が死滅していくので非常に危険です。

◇症状

・食欲不振
・嘔吐や下痢
・黄疸(白目の部分が黄色くなる)
・濃い黄色の尿
・痙攣

◇原因

・ウイルスや細菌感染
・胴、ヒ素、水銀といった重金属の中毒
・薬剤中毒

◇治療

休息を第一に、栄養のあるものを食べ、薬で治療します。抗生物質、抗菌薬を使用し、栄養剤が使われることもあります。

◇対策

肝臓は体内にある有害なものを無毒化する役割を持っています。
この機能が低下すると毒素が分解できず、全身に広がって様々な異常が現れるようになります。
予防するためには、肝臓に負担をかけない食事を心がける(消化が良く、滋養によいフードを選ぶ)とよいと言われています。

■まとめ

いかがでしたでしょうか?
症状が嘔吐だけで、吐いた後も食事ができ、元気であれば心配ありません。
ですが、嘔吐を繰り返したり、他の症状が出てくるようであれば動物病院でみてもらってください。

元気がなくなってくる場合は単なる嘔吐ではないケースが多く、急性胃腸炎のように激しい下痢の症状から急激に体調が悪化するケースもあります。

愛犬の小さな異変は病気のサインかもしれません。
犬は言葉を話せませんから毎日のスキンシップを通して体調を管理してあげてください。
小さな変化に気付くこと。それは飼い主にしかできません。
あなたの気配りが愛犬の命を救います。

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愛犬のために知ってほしいこと


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