目次
■鼻水に血が混じる
人間の場合は鼻から出血することはよくあることだと思いますが、犬の場合は普通に生活していればまず鼻から血は出てきません。
ここが痛いとか苦しいなど症状を言葉で伝えることができないので余計に心配になりますよね。
そこで、犬の鼻からの出血について、考えられる原因をまとめてみました。
■衝撃による出血
頭部や顔に何か強い衝撃を受けた時、鼻の中の粘膜が破れてそこから出血することがあります。
●衝撃の考えられる原因
衝撃で考えられる原因について解説します。
・交通事故
極端な例でいうと、交通事故にあい、顔や頭部を強く打った場合があります。
散歩中にリードをはなしてしまったり、家の中から逃げだして外を歩いていた時に事故にあったという可能性もあります。
・高いところから落ちた
マンションの階段や家の階段、イスから飛び降りるときに失敗して落ちることもあります。
・何かにぶつかった
家の中でも放し飼いにしている場合は、走り回っていた時に家具などにぶつかったり、上から物が落ちてきて犬に当たったりと、そういうことも起こりかねません。
特に小型犬ではすこしの衝撃でも致命傷になることがあります。
もしかしたらお留守番中に家の中で事故があったのかもしれません。
●対処方法
衝撃の程度によって対処法は異なりますが、まずは安静にして様子を見ます。
そして、普段より明らかに歩き方がおかしかったり、胸で苦しそうに呼吸している、などの症状があればすぐに動物病院に行くべきでしょう。
■口の中の病気の場合
犬の口の中の病気でどんな犬にも起こりうる代表的なもので、歯周病があります。
歯周病とは、歯を維持している組織の疾患の総称ですが、つまり歯茎や歯の、細菌によって引きおこされる炎症のことです。
この炎症が進んでいくと鼻の中まで達してしまい、そこから膿とともに血の混じった鼻水として排出されることがあります。
●歯周病の原因
歯周病の原因は歯垢(プラーク)です。
食べかすや、口の中の細菌、唾液の中の成分からなり、歯磨きをしないでいるとそれが歯石になります。
その歯垢の中の細菌が歯茎を攻撃して炎症を起こします。
炎症が起こると歯と歯茎の間の溝が開いていわゆる歯周ポケットができ、さらにその間にも細菌が入り込んでいき、重症化するとどんどん上向きに進んでいき、ついには皮ふにまで穴をあけてしまいます。
だいたい目の下の頬の部分にあくことが多いです。
●対処方法
すでに進行してしまった歯周病は、程度にもよりますが、動物病院でスケーリングといって歯石を削り取る手術をしたり、死んでしまった歯を抜くという処置をします。
そして炎症をおさえる薬を処方してもらいます。
歯周病は進行してしまうと元には戻りませんので、あくまで予防が大切です。
■感染症によるもの
混合ワクチンで予防できる代表的な感染症の中に
・ジステンパー
・伝染性肝炎
・ケンネルコフ
などがありますが、もしそれらに感染してしまった場合、鼻水とともに血が混じることがあります。
●感染症の原因
混合ワクチンを接種したことがなかったり、子犬の時に初乳を飲んでいない犬は、ウイルスに感染している犬との接触や、散歩中の他の犬の排泄物から感染するリスクが高くなります。
感染症には潜伏期間といって、感染しているにもかかわらず症状がでない期間が2日から1週間ありますので、元気そうにしている犬が、実はウイルスをもっていた、ということがあります。
●症状
病気別の症状について解説します。
・ジステンパー
初期には発熱し、食欲がなくなります。
そして結膜炎・角膜炎によるねばっとした目やにが出ます。
その他、嘔吐、下痢や血便、咳やくしゃみを伴います。
進行するとウイルスが脳に広がり、興奮したりてんかんをおこしたりと神経症状があらわれます。
詳しくはこちらをどうぞ。
⇒犬のジステンパーとはどんな病気?症状やワクチンの時期などを解説
・伝染性肝炎
症状は一定しておらず、突然死を起こすものもあれば、元気がなくなり、鼻水や涙を流すようになり、高熱、下痢、嘔吐、扁桃の腫れがみられるものもあります。
・ケンネルコフ
症状は呼吸器系に限られます。
短い乾燥した咳が出て、このころは食欲や元気はあり、熱も微熱程度です。
これが進行してくると高熱、膿のような鼻水を出し食欲がなくなります。
詳しくはこちらをどうぞ。
⇒犬のケンネルコフ。予防はワクチンで!症状や原因や治療や薬などを解説
●対処方法
これらが原因の場合はすでに他の症状が出ているはずなので、鼻水や鼻からの出血の他に咳やくしゃみ、下痢や嘔吐、発熱の症状があった場合、すぐに病院に行きましょう。
ただし、これらの感染症は他の犬にうつしてしまいますので、病院に行く前に電話で症状などを伝えてから行くよう配慮しましょう。
■鼻の中のできもの
鼻の中にできたできもの、いわゆる腫瘍から出血し、鼻水とともに血が排出されることがあります。
●代表的な腫瘍
代表的な腫瘍について解説します。
・扁平上皮がん
扁平上皮にできる悪性腫瘍です。
扁平上皮とは、犬の体のいちばん外側の皮ふのことです。
腫瘍は皮ふのあるところならどこでもできる可能性がありますが、できやすい場所があり、とくに口の中や鼻の中にできやすいです。
この扁平上皮がんが鼻の中にできることがあります。
呼吸が妨げられ、苦しくなります。
表面はもろく、すぐに出血します。
・線維肉腫
線維細胞の悪性腫瘍です。
臓器やリンパ節に転移することは比較的少ないとされています。
●対処方法
まずは動物病院で検査をし、がん細胞の大きさや部位によって切除手術や、抗がん剤治療などで治療します。
■さいごに
いかがでしたでしょうか?
犬はとても我慢強い動物で、本当は体調が悪くても何事もないように振る舞います。
鼻水に血が混じっているのを発見したときは、他に変わった様子はないかなどよく観察してみましょう。
関連記事になります。合わせて御覧ください。
⇒犬の鼻水が垂れる。緑やさらさら鼻水やくしゃみや鼻血!原因の病気7選
「愛犬を動物病院に連れていきたいけど費用はどのくらいかかるんだろう?」
「愛犬の病気を治してあげたいけど高額費用を支払う余裕がない…」
という飼い主さんはとても多いです。
動物病院で治療する場合、病気によっては10万円以上かかる場合があります。
動物病院で治療すれば助かった命が年に何件もあります。
お金の問題で愛犬の寿命を縮めないためにも愛犬が元気なうちにペット保険に加入することが大事になります。
でも「ペット保険っていうけど、どういう保険があるの?」という疑問も出てくるかと思います。
ペット保険の加入に迷った場合には、ペット保険の一括資料請求がおすすめです。
複数のペット保険の資料を比較することで「あなたと愛犬にとって一番ベストの保険が分かる」というメリットもあります。
利用は無料です。詳しくはこちらをご覧ください。
>>>ペット保険の一括資料請求を試しに見てみる(無料)<<<