目に膜ができる

犬の目に膜のような物がある!原因と考えられる病気

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私たちにとって愛犬達の“目”は、言葉を話すことができない彼らとの大切なコミュニュケーションツールの1つです。
そのため、犬の目の異常は飼い主さんが気がつきやすい病気の一つなのですが、目の病気が直接愛犬の命に関わることは少ないと考えられがちなため、動物病院への受診をためらわれてしまう方も多いのではないでしょうか?
しかし、例えば犬の目に膜のような物が見られる場合も、時として手術が必要となったり、内に潜んでいる病気が原因となっている場合もあるため注意が必要です。
犬の目に膜のような物が見られる場合に考えられる病気について、その症状および治療法をあわせて詳しくご紹介します。

■愛犬の目に膜のような物がある!

愛犬の目に膜のような物がある場合にはどうしたらいいでしょうか?
そのことについて解説していきます。

●まずは観察

愛犬の目に膜のような物が見られる場合、まず慌てずにしっかりと観察することが大切です。

*どのような色の膜が見られるか?
*目の全体に見られるか?それとも一部のみに見られるか?
*いつ頃から異常が見られたか?
*犬はかゆがったり痛がったりしているか?
*目やにや涙は見られるか?色は?においは?どれくらいの量?
など

これらの異変をきちんと記録しておくことは、動物病院を受診する際に貴重な情報源となります。携帯電話などで写真に残しておくことも良いアイデアですね。

●犬の目の構造

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目の病気を知るためには、犬の目のおおまかな構造を知っておくことも大切です。
犬の目は、私たち人間の目と非常によく似た構造をしており、3層の膜からなる眼球と、まぶたや睫毛などの付属器から構成されます。

・眼球

眼球は外側から、繊維膜(角膜および強膜)、脈絡膜、網膜という3層の膜によっておおわれています。そしてその内部には、レンズの働きをする水晶体、硝子体というゼリー状の構造物、および眼房水が入っています。

・目の付属器

目はまぶた(眼瞼)や睫毛、結膜、涙腺をはじめとする付属器の働きによって、外部の刺激や乾燥から守られています。

■どのような病気が考えられるか

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それでは犬の目に膜のような物が見られる場合、どのような病気が考えられるでしょうか?
多くの場合は、目の表面にあたる“角膜”に何らかのダメージがあり潤い・透明度がなくなるため、その部分が白く濁った膜のように見えてしまっていると考えられます。

●角膜炎

角膜における炎症の総称を角膜炎といいます。
細菌・真菌・ウィルスだけではなく、アレルギーなど様々な原因で角膜の表面に傷がつくことにより、角膜に炎症が引き起こされます。

・症状

痛みにより、瞬きの回数が増えたり、目を掻いたり床や壁にこすりつけます。
多量の目やにや涙により目の周りが汚れ、角膜の浮腫・混濁により目の表面に白い膜があるように見えることもあります。

・治療法

抗菌剤、抗炎症剤を始めとする点眼療法が一般的に行われます。
原因を取り除いても治癒しない場合や、失明の危険がある場合などには外科療法が適用されます。

●乾性角結膜炎(ドライアイ)

角膜の表面を潤す涙膜がきちんと構成されず、角膜が乾燥してしまうことに起因する角膜と結膜の慢性的な炎症、いわゆるドライアイです。
犬の乾性結膜炎の多くは、その原因として免疫が関与しているといわれています。
コッカー・スパニエル、パグ、シー・ズー、ボストンテリア、キャバリアなどの犬種によく見られます。

・症状

目の表面(角膜)の光沢がなくなり、白く濁ったり膜のような物でおおわれているように見えます。
瞬きの回数が増えたり、多量の目やに、充血が認められ、目の開閉がうまくできないことも。
痛みを伴う場合が多く、飼い主さんに触られることを嫌がるという特徴があげられます。

・治療法

角膜の保護、および涙液成分の補充のための点眼療法が一般的に行われます。

●角膜ジストロフィ

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角膜における機能的・形態的変化で、遺伝性の病気であるといわれています。角膜潰瘍などとの区別が必要です。

・症状

角膜に白い点があらわれ、徐々に角膜全体が白くくすんだ膜におおわれたようになります。
両側性に症状が見られるという特徴があります。

・治療法

特異的な治療方法は残念ながら見つかっておらず、感染を防ぐための抗菌剤や、痛みなどに対する角膜保護の点眼療法をはじめとする対症療法が行われます。

●角膜潰瘍

角膜への傷や異物混入が主な原因となっており、犬が目を掻いて細菌感染を引き起こすことによって、角膜がえぐれ穴があいてしまう病気です。
潰瘍の深さによって、表在性角膜潰瘍、深在性角膜潰瘍、デスメ瘤、角膜穿孔に区別されます。

・症状

角膜のゴワツキ、白濁、浮腫などが見られ、激しい目の痛みを伴います。

・治療法

主に抗菌薬・抗潰瘍薬の点眼療法が一般的に行われます。
ただし点眼療法では治りにくく再発が見られる場合や、デスメ瘤・角膜穿孔が見られる場合などには、様々な外科手術が適応されます。

●その他

目に膜のような物が見られるその他の原因として、脂質やカルシウムなどの角膜沈着、また非常にまれですが腫瘍なども考えられますので注意が必要です。

■さいごに

いかがでしたでしょうか?
目の病気は、他の病気と同じように、早期発見・早期治療がとても大切です。
日頃から愛犬の様子を観察する習慣をつけ、いつもと様子が違うことに気付いたらすぐに動物病院に相談してください。

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