犬は人よりも新陳代謝が活発でフケが出やすい動物です。
しかし、フケの量が多かったり、かさぶたがたくさんできるといった場合は皮膚病や寄生虫などが原因として考えられます。
皮膚トラブルで「かゆみ」があると犬は眠ることができなかったり、強いストレスを24時間感じ続けることになります。また、掻いたり膿むなどの「傷」は感染症の危険も高くなります。
今回は、犬からかさぶた・フケが出た時の原因や考えられる病気をまとめました。
目次
■犬からフケやかさぶたが出る原因とは?
動物は、体温が高い方が新陳代謝が活発で、皮膚なども頻繁に新しいものに変わります。古くなった皮膚がフケとして目に見えるケースは多く、人よりも基礎体温が高い犬はフケが出やすい動物です。
外部からの刺激やストレスが加わると、動物はそれに抵抗しようと体内の反応が活発になります。
これにより代謝が高まってフケが多く出ることもあります。
単にストレスが掛かってフケが目立つようになったくらいなら、ストレスの原因を突き止めて解消するように飼い主が配慮すれば問題ありません。
しかし、フケが長期間たくさん出たり、かさぶたが見られるようになってくると「寄生虫」「細菌などの感染症」「内分泌物の乱れ」「アレルギー」などが原因として疑われます。
フケやかさぶたが継続的に多く出るようであれば犬の様子を観察して「かゆみ」「脱毛」「元気喪失」「不眠」など他の症状が出ていないかチェックしてください。
■原因となる病気
それではフケの原因となる病気について解説しましょう。
●寄生虫が原因となるもの
・疥癬症(センコウヒゼンダニ)
これは皮膚の下にトンネルを掘って寄生するセンコウヒゼンダニが原因です。毛が少ない顔、耳、目のまわりなどが赤くなり、激しいかゆみに襲われます。
激しい痒みに襲われるため、犬はひっきりなしに体をかきます。このため、フケが多くでるようになり、傷が膿んで感染症のリスクが高まったり、全身に脱毛が広がるなど症状が悪化していきます。
外用薬を使ったり、抗生物質を飲んだりして根気よく治療を続けていきましょう。人にも寄生するダニなので、愛犬に感染が確認された場合はダニの駆除を徹底的に行うと同時に家族にも症状がでていないか確認しましょう。
⇒犬の疥癬の症状や原因や治療方法。シャンプーのおすすめは?人にうつる?
・ツメダニ症
ツメダニが寄生することで発症します。感染した動物と接触したり、ノミやハエが媒介することもあります。
ツメダニはお腹や首といった皮膚が柔らかいところをよく刺します。それによって激しいかゆみが起こり、頻繁に全身を引っ掻くようになります。
ダニを殺す殺虫剤を全身に散布し、体を洗い流すと同時に皮膚表面の厚くなったフケ状のものをこそげ落とすようにします。
ツメダニも人に寄生します。愛犬が寄生されている場合は飼い主や家族も寄生されている可能性があります。皮膚トラブルがある場合は皮膚科でみてもらいましょう。
⇒犬のツメダニ症の皮膚症状や治療方法やシャンプーについて解説
・ノミアレルギー性皮膚炎
ノミに寄生されることで、激しいかゆみを覚え、脱毛し、睡眠不足や貧血などの症状が出てきます。
耳の後ろや背中、腰、肛門まわりなどに多く寄生されてゴワゴワとしたかさぶたが見られるようになります。
まず、ノミを駆除すると同時に、犬の行動範囲内を徹底的に掃除します。家を丸ごとノミ駆除する必要があるケースもあります。
毎日のブラッシングでノミ取りをし、とったノミは水につけて確実に処理してください。決して潰してはいけません。ノミを潰すと、ノミの体内の卵などが飛散して拡散してしまいます。長期間にわたって根気よくノミ駆除と掃除を続ける必要があります。
●細菌などの感染症や内分泌障害など複数の原因が考えられるもの
・膿皮症
顔や脇、指の間、内股などに赤い発疹、脱毛、ひどい痒みなどが現れます。ひっきりなしに犬が掻くので皮膚に傷ができたり、膿んだり、かさぶたになって剥がれたりします。
ブドウ球菌、慢性の皮膚炎、栄養不足、薬物の副作用、免疫異常など、原因は様々です。
症状が皮膚の表面だけにとどまっているなら、シャンプーや薬浴、抗生物質を使って比較的短い期間で症状を抑えられます。
しかし、感染が長引き、皮膚の深部まで症状が進行している場合は長期間の治療が必要になります。
・脂漏症
皮膚がベトついたり、かさついたりして、脂漏臭という強い臭いがしたり、フケがたくさん出たりします。
内分分泌障害、栄養不足、寄生虫、真菌感染など、原因は多岐にわたります。症状に合わせて「オイルやシャンプーを使った治療」「薬を投与する内科療法」を行います。
⇒犬の脂漏症におすすめのシャンプーは?治療法や食事や原因は?
●アレルギー
・アトピー性皮膚炎
・接触性アレルギー
・食物性アレルギー
こうしたアレルギー反応のひとつとして、フケやかさぶた、痒みといった症状が出ることがあります。
まず、アレルゲンがなにか突き止める必要があります。血液検査で多くのアレルゲンが特定できますが、意外に気付きにくいのが「プラスチック製食器」が原因の接触性アレルギーです。
鼻や口の周りに集中的に症状が現れている場合は、使用している食器を変えてみるといいでしょう。
プラスチックは表面に見えない凹凸があり、食べ物などが入り込んでいて簡単に洗うだけでは汚れが落ちていないことがあります。これが原因で皮膚が荒れ、カサカサになったり、ゴワゴワしたかさぶたができたりすることがあります。
アレルギー性の皮膚炎の場合は、とにかくアレルゲンを除去する必要があります。除去が成功すれば症状が治まるケースが多いので日頃から観察を怠らないでください。
■まとめ
いかがでしたでしょうか?
フケやかさぶたは、ストレスが掛かっただけでもみられる症状で、深刻でないこともあります。
しかし、フケやかさぶたが長期間出続けたり、他の症状が現れた時は病気や寄生虫が原因になっている可能性があり、それは人の生活環境に悪影響を及ぼしている危険もあります。
かゆみ、それにともなう睡眠障害などは非常に強いストレスになります。できるだけ早く発見して有効な薬などで対応し、少しでも早く辛い症状から抜け出せるようにしてあげてください。
関連記事になります。合わせてご覧ください。
⇒犬のフケの原因7つと対策。かゆみや抜け毛は病気かシャンプーです
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