あなたが飼っている犬が突然、「ヘッヘッヘッヘッ!」と喘ぐように大きく息を吸い込んだり、または喘息のような発作症状を起こしたりした場合、適切な対応をしなければ最悪死に至る可能性がある恐ろしい病気にかかっている予兆だと捉えてください。
例えるならば、ガチョウの鳴き声に似た症状を目安としてください。
今回は、咳をするような仕草がみられた場合に挙げられる病気について解説します。
呼吸困難を伴う咳の症状がみられる病気には大きく分けて「循環器系」と「呼吸器系」の2つがあります。
循環器系は主に心臓からくる咳・くしゃみで、呼吸器系は主に肺や気道部分からくる咳・くしゃみになります。
今回の記事でスポットを当てている逆流くしゃみについては、呼吸器系からくる咳に分類させていただきます。
現代の動物医学ではこの逆くしゃみはまだ詳しい原因がはっきりと分かっていませんが、この逆流くしゃみ・循環器系の咳・呼吸器系の咳に分けて、それぞれどんな特徴などがあるか説明します。
目次
■犬の逆くしゃみについて
先ほどお話ししたように、現代の動物医学ではまだ逆くしゃみがどうして起こるのか、どうやったら治せるのかといった詳しい原因が分かっていません。
しかし犬の場合、起床時や散歩時など場所や時間を問わずにいきなり発症するケースが確認されています。
喘息・咳のような発作性の症状が見られ、症状がひどい場合には呼吸困難に陥ってしまう場合もあります。
ただしこの逆くしゃみは通常であれば1分以内に治まる病気です。
こちらが犬の逆くしゃみの動画です。
もし逆くしゃみの症状が起こり、1分以内に治まる予兆がみられない場合は命にも関わる場合がありますので、細心の注意が必要です。
気休めとして少しでも症状を和らげてあげるためにも、背中を優しくさすってあげるなどの労りをしてあげてください。
きっと犬も落ち着きを取り戻すほどの大きな安心感を得られるはずです。
■循環器系が原因の逆くしゃみ
心臓や血管からなる器官を「循環器系」と言います。
咳・くしゃみの症状が確認される要因として、この循環器(心臓や血管)の異常が原因で起こることが挙げられます。
この咳・くしゃみの症状を持つ循環器系の病気としては、以下のようなものが挙げられます。
・うっ血性心不全
様々な原因によって血液の循環が妨げられ停滞してしまうことや、心臓の機能が障害されて全身に循環させることができなくなった状態です。
症状としては空咳、呼吸困難、異常な呼吸音、虚弱、元気消失、心雑音などが挙げられます。
・アナフィラキシーショック
心臓の機能などに何らかの障害が起こってしまい、酸素を十分に循環させることができなくなってしまったことを循環不全と言い、その循環不全の中に分けられる突発性の病気です。
症状としては激しいアレルギー反応が全身に引き起こされた状態になり、咳、くしゃみ、嘔吐、下痢、異常な呼吸音、急速な意識の消失、心肺停止などが挙げられます。
・イヌ糸状虫症(フィラリア症)
イヌ糸状虫症またはフィラリア症と呼ばれる病気で、蚊を媒体にして引き起こされる病気です。
症状としては初期で咳、中期で呼吸困難、重症になると失神などが起こります。
・心内膜症(慢性弁膜症)
心内膜症は、犬の循環器系に関する代表的な病気です。
小型犬のシニアに発症しやすい病気ですが、体格に限らず発症は年齢があがるにつれて増加する傾向がみられます。
症状としては空咳、呼吸困難、異常な呼吸音、虚弱、元気消失、心雑音などが挙げられます。
・僧帽弁閉鎖不全症
心不全の一種です。
循環器系(心臓)の約80%がこの病気にあたります。
この病気も小型犬のシニアに発症しやすい病気ですが、年齢は様々なようです。
症状としては咳、呼吸困難が挙げられます。
⇒犬の心臓病。僧帽弁閉鎖不全症の症状は咳や心臓音などの発作で早期発見!
・大静脈症候群
大静脈症候群は、イヌ糸状虫症(フィラリア症)にかかった犬に起こる急性の合併症状です。
症状としては激しい呼吸困難と咳、心肺停止が挙げられます。
■呼吸器系が原因の逆くしゃみ
空気を取り込む通路となる気道と呼吸を行う肺からなる器官を「呼吸器系」と言います。
この呼吸器系は外界からの影響をとても受けやすいデリケートな器官なので、咳・くしゃみの症状が確認される要因となりやすい特徴があり、鼻炎や気管支炎と言った症状がみられる他、特に感染症が原因で起こることが挙げられます。
この呼吸器系の病気については、症状から考えられることを説明していきます。
・くしゃみ、鼻水、呼吸困難、いびき
ウィルス性鼻炎、鼻咽頭ポリープなど
・咳、喘息
ケンネルコフ(気管支炎)、腫瘍、異物の混入、気道の損傷など
⇒犬の咳が止まらない!吐く!痰が出る!原因となる病気を解説します
⇒犬のケンネルコフ。予防はワクチンで!症状や原因や治療や薬などを解説
・咳、異常な呼吸音、呼吸困難、発熱、チアノーゼ(舌が青紫色になる)
肺炎、気管支の炎症
・呼吸困難、パンティングによる体温調節ができなくなる
気管虚脱
・鼻の短いパグやペキニーズなどの犬種にみられるゼイゼイした呼吸音
短頭種気道症候群(身体的構造が原因の疾患)
■犬の逆くしゃみの対策と予防
くしゃみや咳などの循環や呼吸に関する病気を予防するためにも、予防できる病気については予防接種を積極的に行い、予防が困難なものには進行を防ぐための知識を知っておかねばなりません。
あなたの犬がこれらのような症状を訴えた時、いつから続いてるのか、どのような場面で発症しやすいのかなど、その時の様子を詳しく獣医さんに伝えることができるかどうかが命を救うカギとなります。
またあなたの犬は純犬種なのか雑種なのか、年齢や性別などからでもこれらの病気に対する有効なデータとなるので、飼い主として自分の犬のことをよく理解してあげましょう。
■さいごに
いかがでしたでしょうか?
咳・くしゃみが顕著に現れる症状を持つ病気以外にも、普段からケガや病気をさせないために日頃からよく観察し、スキンシップをしてあげることが対策にも予防にもなります。
飼い主の愛情こそが犬を病気から守る一番の薬なのです。
関連記事になります。合わせてご覧ください。
⇒犬の鼻水が垂れる。緑やさらさら鼻水やくしゃみや鼻血!原因の病気7選
⇒犬の鼻血が出てくしゃみをする時の原因と考えられる病気とは?
「愛犬を動物病院に連れていきたいけど費用はどのくらいかかるんだろう?」
「愛犬の病気を治してあげたいけど高額費用を支払う余裕がない…」
という飼い主さんはとても多いです。
動物病院で治療する場合、病気によっては10万円以上かかる場合があります。
動物病院で治療すれば助かった命が年に何件もあります。
お金の問題で愛犬の寿命を縮めないためにも愛犬が元気なうちにペット保険に加入することが大事になります。
でも「ペット保険っていうけど、どういう保険があるの?」という疑問も出てくるかと思います。
ペット保険の加入に迷った場合には、ペット保険の一括資料請求がおすすめです。
複数のペット保険の資料を比較することで「あなたと愛犬にとって一番ベストの保険が分かる」というメリットもあります。
利用は無料です。詳しくはこちらをご覧ください。
>>>ペット保険の一括資料請求を試しに見てみる(無料)<<<
