最近、犬の口の周りが赤くてできものの様なものができたって悩んではいませんか?
犬の口の周りの赤みが全然消えなくて病気を心配したりはいませんか?
今回はそんな症状が出た場合に考えられる病気について解説しましょう。
目次
■犬の口周りに赤いできものができた…
愛犬の口周りに赤いできものができたら次のことを気にかけてみましょう。
・脂っぽい体質のワンちゃんじゃないか
・しわの多い犬種か
・アレルギー体質のワンちゃんか
・わきの下、後ろ足とおなかの間が赤くなってないか
・へんなにおいがするか
・中年齢~高齢か
・いつからできたものなのか、だんだん大きくなっていないか
できもののことを獣医用語で腫瘤(しゅりゅう)といいます。
その腫瘤が皮膚の色より赤っぽくなっている場合炎症が起こっている可能性があり、治療が必要となる可能性があります。この赤いできものの原因としては感染症や腫瘍などが考えられます。
感染症
【関連する項目】
・脂っぽい体質のワンちゃんじゃないか
・しわの多い犬種か
・アレルギー体質のワンちゃんか
・わきの下、後ろ足とおなかの間が赤くなってないか
・へんなにおいがするか
皮膚の表面にもともといる細菌が何らかの理由で活発になり、毛穴や皮膚内に入ることで膿疱(のうほう)という膿を含んだできものをつくる場合があります。
膿疱はしばらくすると治る場合があったり、破裂してただれ(獣医用語でびらんといいます)のようになったりすることがあります。
犬で多くみられる皮膚の感染症は膿皮症という病気で、皮膚にもともといるブドウ球菌が原因となります。
軽いものは皮膚が赤くなる程度ですが重症化すると膿疱をつくったり、ただれたりすることがあります。
皮膚が脂っぽかったり、顔にしわの多い犬種など細菌が繁殖しやすい環境を持つワンちゃんだったり、アレルギー体質などの皮膚のバリア機能が弱いワンちゃんでは発症しやすく、さらに、こういった体質のワンちゃんはわきの下や後ろ足とおなかの間などにも膿皮症によって赤くなっている場合があります。
膿皮症についてはこちらの記事をどうぞ。
⇒犬の膿皮症の原因は何?予防には薬用シャンプーがおすすめです
定期的にシャンプーをしたりアレルギーに対する治療を行ったりすることで発症を抑えることができます。
また、他の細菌やマラセチアなどの真菌(カビの一種)が原因の皮膚病もあるので、膿疱が複数できたり、ただれたりしている場合は動物病院に相談しましょう。
マラセチアに関してはこちらの記事をどうぞ。
⇒犬の耳が臭い!赤い!茶色の膿が出る!痒がる場合はマラセチアかもしれません
犬の皮膚病の可能性があります。シャンプーのことならこちらの記事をどうぞ。
⇒犬の皮膚病におすすめ薬用シャンプーとやり方4選。人間用は使っていい?
腫瘍
【関連する項目】
・中年齢~高齢か
・いつからできたものなのか、だんだん大きくなっていないか
中年齢~高齢の犬では腫瘍の可能性があります。腫瘍には悪性の腫瘍と良性の腫瘍があります。
悪性の腫瘍は一般的に言われている「ガン」とほぼ同じで、他の臓器に転移したりする可能性があるので早期発見、早期治療が重要となります。
良性の腫瘍は転移などはしませんが、種類によっては大きくなる場合があり、腫瘍が邪魔で食事がとりにくくなることがあります。
赤いできものが腫瘍によるものなのか、腫瘍のなかでも悪性なのか良性なのかは見た目では中々わかりません。
動物病院でできものの中の細胞を注射針でとって見てみる必要があります。
また、そのできものがいつからできたものなのか、大きさが変化するかなども重要です。
もし、そのできものが最近できたもので、すこしずつ大きくなっているようでしたら、腫瘍の場合も考えられるので動物病院に相談しましょう。
■口周りにできる他の異常とその原因
先ほどは、口周りに赤いできものがあった場合についてお話させていただきました。
では、その他の場合はどんなことが考えられるのでしょうか。
できものはないけど口周りが赤い場合、赤くはないけどできものがある場合の2つの場合で考えていきたいと思います。
できものはないけど口周りが赤い場合
口周りが赤くなる病気としては感染症や、食物アレルギー、薬の副作用、非常にまれですが腫瘍なども考えられます。
・感染症
先ほどご説明した膿皮症、マラセチアなどは膿疱をつくる場合もありますが、皮膚が赤くなるだけの場合も多いです。
口周りが赤い場合はまず先に疑われる病気なので動物病院に相談しましょう。
・食物アレルギー
人間でも子供などでよくみられる食物アレルギーですが、実はワンちゃんでも発症することがあります。
1歳以下のワンちゃんで多いとされていますが、どの年齢でもアレルギーを発症することがあります。特徴的な症状としては1年を通してみられるかゆみで、口周りだけでなく、目の周り、足先、わきの下などが赤くなったりします。
また、食べ物による病気でもありますので、食べ物の通り道である腸にもアレルギー反応が起こり、うんちが柔らかくなったり、下痢をしたり、吐いたり、うんちの回数が増えたりすることもあります。
治療はアレルギーの原因となる食べ物を食べないようにすることなのですが、原因となる食べ物はワンちゃんそれぞれで異なるので、かゆみがあって上記の体の部分に赤みがあり、うんちの様子が気になる場合は動物病院に相談しましょう。
⇒犬に食べさせてはいけない食べ物や食材11選。それ食べると死んじゃうよ!
また、食べ物以外でも、口にくわえるようなおもちゃの材質がアレルギーを起こして口周りが赤くなってしまう接触性皮膚炎という病気もあります。
最近買ったおもちゃで遊んでから口周りが赤くなったということがありましたらそのおもちゃで遊ぶのをやめさせましょう。
・薬の副作用
「歯肉過形成」という厳密には口周りではなく歯ぐきに起こる副作用なのですが、歯ぐきがはれて口周りがボコボコしてしまい痛々しい見た目になります。
高血圧治療薬のカルシウム拮抗薬や、免疫を抑える薬のシクロスポリンという薬でたまに発生します。
この副作用は見た目が痛々しいだけで動物に対してはあまり害はなく、薬を飲むのをやめれば徐々にもとに戻ります。
これらの薬を飲んでいるときは、ワンちゃんの様子に加えて口元も観察してみましょう。
・腫瘍
上皮向性リンパ腫など、できものをつくらない腫瘍も存在します。
外見上は口周り(くちびるのあたり)が赤く(赤くない場合も)腫れるだけなので、膿皮症などの感染症を疑って治療されるケースが多く見つけづらい場合があります。
赤くはないけどできものがある場合
赤くないけどできものがある場合も、そのできものがいつからあるものなのか、大きくなっていないかが大事になります。
以前からあるもので大きさが変わらない場合は、問題とならないことが多いです。
最近できたもので、少しずつ、あるいはすぐに大きくなっていくものだった場合は、腫瘍などの可能性がありますので動物病院に相談しましょう。
■最後に
いかがでしたでしょうか。
口周りに赤いできものがある場合、赤いだけの場合、赤くはないけどできものがある場合、どういった場合でもさまざまな可能性が考えられるので自己判断が難しいと考えられます。
少しでも様子がおかしいと思いましたら信頼できる動物病院に相談しましょう。
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