犬が肺水腫になってしまった!と悩んではいませんか?
肺水腫は時に命に関わる病気と言われています。
肺水腫は犬の呼吸の異常として現れることが多いです。
早期発見が存命にはとても大切な事です。
今回は犬の肺水腫という事で解説したいと思います。
■犬の肺水腫の原因について
肺水腫は命を脅かす可能性のある非常に恐ろしい病気の一つです。
しかし、その発生メカニズムとしては全身にできるむくみ(医学的には浮腫と言います)と変わりません。
浮腫は浸透圧の低下や、心臓の異常、静脈やリンパ管の閉塞、血管の透過性が上がることなどの原因によって起こります。
浸透圧は血液中のアルブミンなどのタンパク質やナトリウムやカリウムなどの電解質が不足することで起こります。
血管は中学の理科で習ったような半透膜のような物質でできています。
そのため、濃度の濃い液体と濃度の薄い液体があると、濃い液体を薄める方向に液体が出て行ってしまいます。
心臓には右心と左心があり、このバランスによって正常な状態が保たれています。
しかし何らかの異常があり、このバランスが崩れると、肺に流入する血液の量が増えたり、肺から逃げていく血液の量が減ったりして、肺の中の血液の量が増えてしまいます。
そうすると肺の中の血圧が上昇して、肺の中に水が溜まります。
このようにして起きる肺水腫もあります。
また、静脈やリンパ管などが腫瘍などにより閉塞されることで静脈圧やリンパ管内の圧力が上昇して血管から外に血液の一部が抜けてしまうことにより起きることもあります。
さらに先ほど挙げた血管の壁である半透膜の構造が変わってしまい、穴が大きくなってしまうと液体が通り抜けやすくなり浮腫の状態になります。
これは薬物や同区物により起きることが多いです。
このようにして起きる肺水腫もあります。
その他、血栓の塞栓や、気道の閉塞、溺れることにより肺水腫になることも珍しいですがあります。
■犬の肺水腫の症状について
肺水腫になった犬は咳をしたり、通常犬の呼吸数は1分間に20回未満なのですが、この回数が30回以上になるなど、浅く頻度の多い呼吸状態になります。
また、完全に呼吸困難な状態になることもあります。
呼吸困難が起きると、目や口など通常ピンク色をしている粘膜が白色になってしまうチアノーゼの様相を示すこともあります。
また、運動をしたがらなかったり、飼い主とのコニュニケーションを取ろうとしなかったりします。
さらに、重度の場合は首を伸ばし、お腹を動かす複式呼吸状態になります。
腹式呼吸や口で呼吸をする状態は健康な犬(または猫などのほとんどすべての動物も)では滅多に行わない行動なので注意が必要です。
また、末期症状としては、血液の混じったような泡が鼻や口に見られることがあります。
その様な末期症状が現れた時には肺水腫によってすぐに死亡してしまうことも多く余命が短いことが多いです。
余命が短いと判断された場合は、無理に治療をせずに最期まで看取ってあげることも飼い主として大切な役割です。
末期症状が出た場合には余命を考えてご家族で最期の迎え方を考えておくことも必要です。
しかしすべての肺水腫が病気の進行が早いわけではなく、低アルブミン血しょうや心臓の病気による場合、緩慢に病気が進行することもあります。
■犬の肺水腫の治療について
明らかな低酸素状態を示すような犬には酸素マスクや酸素フード、鼻カテーテルなどを使った酸素療法を行うこともありますが、重症の場合は期間相関をした陽圧換気をする必要があります。
また、治療は原因によりさまざまですが、対症療法は内科的に行われることが多く、多くの場合は内科療法のみで改善します。
例えば、利尿剤などは肺水腫の犬によく用いられます。
しかし、血液量が不足している場合は低血圧生のショックが起きる可能性があるため使用できません。
また、気管拡張薬の投与やアルブミンなどの血液成分の補充を行なうことで肺水腫を改善させる場合もあります。
心臓が原因による肺水腫の場合は心臓の治療が必要なため手術が必要な場合もあります。こちらの場合カテーテルから行なうステント治療などで安く済む場合もありますが、多くの場合は、手術費用は80万円から100万円位以上になる場合もあります。
しかし、高額でリスクも高く治る確率も低いです。
また施術できる動物病院の数も少ないため、薬による治療のみで延命を図る場合も多いです。
■犬の肺水腫の予防について
肺水腫は原因が多岐にわたっているため、一概な方法で予防することは困難です。
しかし、原因となる病気を早期に発見し、初期状態で治療することが最も効果的な予防法です。
そのため毎年の定期検診に参加して、原因となる疾患が発生していないかを逐一確認することが重要です。
また、肺水腫は発症すると非常に苦しく、急速に進行することもある病気です。
示した症状が見られましたらすぐに動物病院に駆けつけてください。
■さいごに
いかがでしたでしょうか?
犬の肺水腫は様々な要因で発症します。
症状としては、咳や呼吸困難などが挙げられ、特に呼吸の仕方により重度が判別することができる場合もあります。
治療としては、対処療法が一番になります。
できるだけ早期に発見し、動物病院で診てもらいましょう。
そして、末期症状が現れて余命が短い場合には無理に治療をせずに静かに最期を看取ってあげるという判断をすることも大切です。
そういうことも含めて、ご家族で相談しましょう。
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