目次
■犬の心臓病
愛犬が、もし何かの病気になってしまったら、飼い主さんとしてはとても心配ですよね。
しかもその病気について、何も知識がなかったら、不安はより増してしまうことでしょう。
少しでも犬の病気について知っておくことで、愛犬も、飼い主である自分自身も救われるかもしれません。
知識を蓄えて、いつか愛犬が病気になってしまった時に備えましょう。
今回は、犬の内臓の病気のひとつ、心臓病について紹介します。
●心臓の役割
心臓の役割とは、ポンプのような働きをして、体中に血液を送り出すことです。
体中をめぐった血液は、一度心臓に戻され、心臓から肺に渡ります。
肺で酸素を十分に取り込んだ血液は、もう一度心臓に渡り、体中に送り込まれるのです。
心臓が血液を循環させることで、体中に酸素や栄養分を送ることができます。
心臓から全身に血液を循環させるので循環器ともいいます。
体の中で、最も重要な役割のひとつだと言えるでしょう。
この循環器に支障をきたすと全身に血液が送られなくなります。
結果、必要な酸素や栄養が送ることができなくなり最悪の場合、死に至ることもあります。
●心臓病とは
心臓病とは、心臓の機能が低下してしまうことです。
心臓病は、心不全やフィラニア症などありますが、犬にとって一番多い心臓病に僧帽弁閉鎖不全症があります。
今回はこの病気について紹介します。
●僧帽弁閉鎖不全症(そうぼうべんへいさふぜんしょう)
僧帽弁と呼ばれる、心臓の中にある弁がうまく閉じなくなってしまう病気です。
心臓には4つの部屋があります。
その内の左心室と左心房の間にある弁を僧房弁です。
この弁がうまく閉じないことにより、心臓内で血液が逆流してしまいます。
血液が逆流することで、心臓はうまく血液を送り出すことができなくなります。
そうすると、心臓はポンプの働きをさらに強めて頑張ります。
頑張りすぎることで、心臓に負担がかかり、肥大してしまいます。
心臓に負担がかかることで、最終的には心臓の働きが弱くなってしまいます。
また、血液をうまく送り出せないので、心臓に血液が溜まってしまい、さらに心臓は大きくなっていきます。
心臓の肥大が大きくなり機能も低下すると、心不全と言われる状態になります。
血液が心臓に溜まり続けると、今度は肺にも血液が溜まり、肺水腫という状態になることもあります。
こちらが僧房弁閉鎖不全症の動画になります。
⇒犬の肺水腫の症状や原因や治療法。余命により治療を考えましょう
・原因
年齢と共に進行する病気です。
年齢と共に弁が厚くなったり、弁を支える腱索と呼ばれるものに異常をきたしてきて次第に閉まらなくなります。
異常をきたす原因は老化が多いです。
体が大きくて心臓に負担が多い犬は要注意になります。
他には、コレステロールや塩分を多くとる犬も注意が必要になります。
過度に痩せている犬もこの病気にかかる場合があります。
他にも歯が汚れている犬も注意が必要です。
歯に歯石が蓄積しているとバクテリアが繁殖してそれが血液に乗って全身に回ります。
それが弁に付着して炎症を起こすと僧帽弁閉鎖不全症を始め多くの病気にかかると言われています。
・発症年齢
発症する年齢は大体8歳と言われています。
僧帽弁閉鎖不全症は早期発見が大切になります。
早い犬で6歳から発症する場合があります。
8歳で僧帽弁閉鎖不全症が見つかった場合には40%くらいは軽症で済むというデーターもあります。
10歳になると10%くらいと一気に下がりますので如何に早期発見が大切か分かると思います。
10歳くらいが発症のピークになります。
他にも白内障やヘルニアの危険性も高まるので8歳くらいから定期検診をすることをオススメします。
こちらは自宅で検診できる検診キッドになります。病院にいけない場合にはこちらをつかいましょう。
・症状
初期の症状としては、心雑音です。これは飼い主さんでは気づくことは難しいです。
心臓音が一定に脈を打っていると問題ないんですが、僧帽弁閉鎖不全症により血液が逆流している場合にはザザツザザッと音がする場合があります。
大型犬だと胸に耳をあてると聞こえる場合がありますが、動物病院で聴診してもらうことでわかります。
次にあらわれるのが、よく寝るようになった、疲れやすい、元気がない、などです。
加齢によることが原因で起きる病気なので疲れやすい、元気が無いなどは老化と勘違いしてしまう場合が多いので注意が必要です。
さらに病気が進行すると、咳が出始めます。運動後や興奮した時にあらわれますが、静かにしている時にも咳をし始めたら要注意です。
夜中や明け方に出ることが多いです。一晩中、咳が止まらないこともあります。
病気が進行するにつれて、症状もすすみます。
血液が全身にまわらないので、急に倒れてしまったり、肺に水が溜まると呼吸困難になります。食欲不振もみられます。
・治療法
心臓の機能を元に戻すことは難しいとされています。
根本的に治すには人工心肺という外科手術がありますが、それをできる病院も少なく現実的ではありません。
病気の進行をできるだけ抑えて、症状をコントロールしていくことになります。
強心剤や利尿薬や血管拡張薬などの薬を一生涯飲み続けることになりますので、飼い主さんのケアが大変重要になってきます。
病気が進むと、呼吸困難になったり急に倒れたりするので、看護も必要になってきます。
心臓に負担がかかる激しい運動や塩分の摂取を制限したりすることも必要になってきます。
また長い散歩も控える様にしましょう。
■さいごに
心臓病になってしまうと、元の状態に戻すことはできません。
しかし、早めに発見することで、病気の進行を遅らせることができます。
定期的な健康診断をして、早期発見することが大切です。
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「愛犬を動物病院に連れていきたいけど費用はどのくらいかかるんだろう?」
「愛犬の病気を治してあげたいけど高額費用を支払う余裕がない…」
という飼い主さんはとても多いです。
動物病院で治療する場合、病気によっては10万円以上かかる場合があります。
動物病院で治療すれば助かった命が年に何件もあります。
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