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■犬のお腹が膨らむ
「最近、犬のお腹が膨らんできたけど食べすぎなのかな」なんてケースはありませんか?
犬のお腹が膨らむのは、食べえ過ぎや運動不足や妊娠だけではありません。
病気にかかった場合もお腹が膨らむ場合があります。
今回は、犬のお腹が膨らんだ時に考えられる病気ということで解説していきます。
●お腹が膨らみで病気と肥満との相違点
病気でお腹が膨らむ場合はお腹のみになります。
逆にお尻や足などが同時に太くなってきた場合は、肥満になりますので注意しましょう。
他にも犬の背骨を触っても分かります。
軽く触って犬の背骨に触れることができなければ肥満。
触れることができれば何かしらの病気が考えられます。
犬全体を見て肥満か病気かを判断するといいと思います。
しかし、犬の肥満も病気から来る場合がありますのでやはり太ってきた場合は獣医師に一度見てもらうのがいいでしょう。
●お腹が膨らむときに考えられる病気
お腹が膨らむときには以下の病気が考えられます。
① 腹腔の腫瘍
腹腔に腫瘍、つまりお腹の中がガンになった場合にお腹が膨らむことがあります。
犬の死因として約半分がガンで亡くなると言われています。
人間に比べて犬の場合は目に見えないところにできるガンより体表にできるガンの方が多いといわれています。
ですので日頃、犬に接しているとたまたま発見する場合があります。
しかし、目に見えない腹部にもガンができる場合があります。
犬は、その違和感を口で伝えることができません。
なのでお腹が膨らむなどの症状が現れて来た時にはかなり進行した状況になっています。
日頃の健康診断で早期発見することが何より大切なのです。
腹腔のガンには、胃がん、大腸がん、肝臓がん、平滑筋腫などがあります。
症状としては、お腹が膨らむ以外にも元気が無くなる、体重が減る、嘔吐する、下痢をする、血便が出るなどがあります。
またしこりが出る場合もあります。
腫瘍がある場所によって症状が違いますので動物病院で診療してもらいましょう。
② 血液のガン
血液のガンとは、悪性リンパ腫のことです。
リンパ組織にがんになることによって全身に転移してしまいます。
発見が遅いと3ヵ月で亡くなってしまう恐ろしい病気の一つになります。
③ 循環器の病気
循環器の病気では、フィラリア症でお腹が膨らむ症状が現れます。
フィラリア症は、フィラリア(犬糸状虫)が心臓に寄生して起こる病気になります。
蚊を媒介として感染し、屋外で飼われている犬はかかりやすい病気になります。
屋外で飼われている犬の死亡要因1位になっており怖い病気ですが、予防薬があるので予防しましょう。
他の症状としては、咳が出る、食欲低下、呼吸困難などが見られます。
④ 胃拡張、胃捻転
胃拡張とは胃内部が異常に膨らむことをいいます。
原因は、多くの空気を飲み込んだり、胃内部のガスが発酵し貯まったりすることで起こります。
胃捻転とは、胃の内部のガスが発酵して胃がねじれている状態をいいます。
一番の症状は、お腹が膨らんで苦しむということになりますが、他にも嘔吐やゲップをしたり、大量に水を飲んだりします。
胃捻転の場合は、吐きたくても吐き出せないこともあるのでよだれを流す場合もあります。
胃拡張は、食べ過ぎや胃の中にガスが貯まるのが原因になります。
餌をガツガツ食べた後に水を一気に飲むなどした場合になります。
特にドライフードを食べた後に水を一気に飲むのが良くないと言われています。
胃捻転は食べたり、水を飲んだりした後に直ぐに激しい運動をすると起きる場合もあります。
胃拡張や胃捻転が起こりやすい犬種として、ジャーマン・シェパード・ドッグ、グレート・デーン、コリー、ボルゾイ、ボクサーなど大型で胸の深い犬種が起こります。
胃拡張から胃捻転になった場合には一刻を争う状態になります。
直ぐに動物病院に駆け込みましょう。
⇒犬の胃拡張、胃捻転の症状や原因や治療法。手術費用についても解説
⑤ 肝硬変
肝硬変になった場合もお腹が膨らむことが膨らみます。
その時にはお腹に水が貯まります。
それを腹水といいます。
他の症状としては、元気が無くなったり、痩せてきたりしたら注意が必要です。
⑥ 腸閉塞
腸閉塞は、腸が何かの原因で詰まることをいいます。
主に異物を飲み込んだ場合に腸閉塞になります。
腸が詰まっているので腹部が膨らむということが急に起こります。
他の症状として、嘔吐や腹痛や便が出ないという症状が出ます。
⑦ 子宮蓄膿症
子宮に膿がたまる病気になり、ある程度の老化したメスならかかる病気になります。
子宮に膿ができるので腹部が膨らんでいる様に見えます。
他の症状としては、嘔吐や便秘があります。
また水を大量に飲むというのも一つの特徴になっています。
それに伴って尿の量も増えるので注意しましょう。
原因は細菌による感染での炎症です。
⑧ 寄生虫病
フィラリアを始め、寄生虫によってお腹が膨らむ場合があります。
寄生虫の場合は腹部に熱を持つ場合もあります。
寄生虫によっては腸閉塞の原因を作ったりもするので予防接種などで予防しましょう。
●腹水の見分け方
腹水というのはお腹に水が貯まることをいいます。
お腹に水が貯まった場合に、お腹に触れると波動感といいましてタプンと液体の独特の感触が出ます。
また音が出る場合もあるのでわかると思います。
もしくは犬を立たせてみましょう。
肥満や胃拡張の様に空気が貯まっている場合は変化はありませんが、腹水の場合は重力で下腹が膨らむようになります。
膨らみが移動した場合には腹水を疑った方がいいと思います。
●さいごに
犬のお腹が膨らむのは、病気の重要なサインの場合が多いです。
日頃、愛犬とスキンシップを取って少しでも早くお腹の膨らみに気付いてあげたいものです。
参考記事になります。合わせて御覧ください。
⇒犬の肝臓の病気。肝臓がんや急性肝炎など初期症状が分かりづらいのが特徴です
⇒犬の誤飲まとめ。原因や症状や対処法について元動物看護士が教えます
⇒犬の肥満の予防と対策7つ。病気にならないためにオススメのコツを教えます
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