目次
■犬のアトピー性皮膚炎
アトピー性皮膚炎とは、アレルギー症状の一つです。
生き物には免疫機能という防御機能があります。
この免疫機能があるおかげで病気を撃退できたりすることができるのです。
アレルギーは、この免疫機能の誤作動のことをいいます。
本来、退治しなければいけない細菌やウイルスなど病原菌だけではなく、体に有害ではない異物に対しても反応をしてしまい炎症を起こしてしまいます。
この免疫機能がほこりや花粉に過剰に反応してアレルギーを起こすのです。
このアレルギーを起こす原因をアレルゲンといいます。
症状が出やすいので発見は割と分かり易いです。
ただ、ほこりなのか、ダニなのか、花粉なのか、食べ物なのか、原因はその犬によって違いますのでアレルギー検査が必要といわれます。
●アレルギーの症状
症状は、前足で掻いたり、舐めたり、引っ掻いたりします。
身体を掻くために皮膚が傷ついたり、ただれたり、抜け毛が出たり、フケが増えたりします。
アトピー性皮膚炎の場合は左右が対称に現れるのが多いです。
しかし、掻いたり、舐めたりという場合には他の病気も考えられます。
・病気の発見は除外診断
他の病気を排除していって、最後に残ったのがアトピー性皮膚炎として判断されるくらい判別が難しい病気になります。
この他の病気を消去していって判断する方法を「除外診断」といいます。
なので動物病院に一度や二度通っただけではアトピー性皮膚炎かどうか判断することはできません。
とても根気がいる病気になるのです。
●アトピー性皮膚炎の発症時期
発症時期は3歳未満が多いですが、中には3歳を超えてから発症する犬もいます。
また発症時期も春から夏にかけて発症する犬や年中アレルギー症状が出る犬もいたり個別的です。
特に高温多湿の夏場は皮膚のトラブルが多い時期になります。
●アトピー性皮膚炎の原因
原因は、ほこりやダニや花粉が鼻や口から入ると免疫グロブリンという物質が作られます。
この物質が皮膚について炎症を起こしアレルギーになります。
アトピー性皮膚炎は遺伝的素因が強い病気といわれています。
遺伝的要素が強いので特定の犬種に多く見られる病気になります。
・アトピー性皮膚炎が多い犬種
例えば、柴犬やフレンチ・ブルドック、ジャック・ラッセル・テリア、ラブラドール・レトリバー、ゴールデン・レトリバーウェスト・ハイランド・ホワイト・テリア、ワイアーヘアード・フォックス・テリアなどが挙げられます。
・アトピー性皮膚炎以外のアレルギー
他には食器や首輪の素材に反応して発症する接触アトピーもあります。
食べ物の中にもアレルゲン物質が含まれている場合もあります。
食べ物がアレルゲンの場合は2歳前後で症状が現れるのが多いそうです。
ラブラドール・レトリバーやジャーマン・シェパード、プードルなどによく見られます。
食べ物アレルギーを判別するには、アレルギーが発症した時に食べたものを一つ一つ調べてアレルギーが出なくなったものをアレルゲンと判断します(減感作試験)。
なので犬が何を食べてアレルギーを起こしたのかについてはよく観察しなければいけません。
このやり方は、医師の下で長い時で10週間くらい観察しなければいけないので飼い主の理解が必要になります。
正確なアレルゲンの特定にはアレルギー検査が必要です。
●身近にあるアレルゲン
身近にあるものでアレルゲンになりやすいものをまとめました。
・花粉、カビ、人間のフケ、タバコの煙、ダニ、ノミ、ほこりなど
・牛乳、卵、大豆
・革製の首輪、ジャンプ―、プラスチック
これらがアレルゲンの可能性があります。
●アトピー性皮膚炎の治療
治療としては、ステロイド系の炎症薬や抗ヒスタミン剤で炎症やかゆみを抑えます。
また薬用シャンプーや保湿剤でスキンケアをして緩和させることも必要です。
詳しくは『犬の皮膚病のシャンプーのやり方。愛犬が悲鳴をあげている!知っておかなければいけない4選 』こちらもご覧ください。
アトピー性皮膚炎では、膿皮症を発症しやすいので抗生物質を投与される場合があり、それでかゆみが緩和される場合もあります。
ゴールデン・レトリバー、ラブラドール・レトリバー、シェットラン・シープドックがアトピーに関連した膿皮症にかかりやすいです。
しかし、アトピー性皮膚炎は慢性化しやすいので治ったとしても再発する場合が多いです。
またアレルゲンを早期に発見して、アレルギーの元を生活圏から排除することによって症状が緩和されます。
アトピー性皮膚炎の完治は難しく対処療法で治療するしかないのが現状です。
最近では、漢方も注目されており犬のアトピー性皮膚炎の症状の緩和にしばし使われたりすることもあります。
■さいごに
アトピー性皮膚炎は現代病といわれています。
人間でも同じですが、その食生活や住環境が大きく変わったのが原因でもあります。
アレルギーが増えたのは私たちにも一因があります。
犬と二人三脚で根気よく治療することが何より大切になってくるのです。
関連記事になります。こちらもご覧ください。
⇒・犬の皮膚病のアトピー性皮膚炎まとめ。原因は?治療は?シャンプーは?
⇒犬のフケの原因7つ。かゆみや脱毛や皮膚のただれがある場合は病気です
⇒犬の膿皮症の原因は何?予防には薬用シャンプーがおすすめです
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